「オンラインだと商談がうまくいかない」の正体

対面の商談には自信があるのに、オンラインになると空気感が掴めず、成約率が下がる。コロナ禍を経て定着したオンライン商談ですが、いまだに「対面のほうが決まりやすい」と感じている営業担当者は少なくありません。

Gartnerの調査によると、BtoBの購買プロセスにおいてオンラインでの情報収集と商談が占める割合は年々増加しており、2026年時点で購買プロセス全体の80%以上がデジタルチャネルで完結しています。

オンライン商談のスキルは、もはや「あれば便利」ではなく「なければ戦えない」基本能力です

最初の30秒で「この商談は価値がある」と感じさせる

オンライン商談では、対面以上に冒頭の印象が重要です。開始直後の30秒で、相手に「この時間は有益だ」と感じてもらえるかどうかが商談の成否を左右します。

冒頭で「本日は弊社のサービスについてご説明させていただきます」と切り出すのは避けてください。代わりに「御社の○○という課題について、他社での解決事例を交えてお話しします」のように、相手の課題を起点にした入り方が効果的です

事前にLinkedInや企業サイトで相手企業の最新情報を確認し、「先日発表された新工場の稼働に関連して〜」のように具体的な言及を入れると、「この営業はうちのことを理解している」という信頼感が生まれます。

画面共有は「見せる」のではなく「一緒に見る」

PowerPointのスライドを画面共有して一方的に説明するのは、オンライン商談で最もよくある失敗です。相手はスライドを見ているフリをして、メールをチェックしているかもしれません。

画面共有は「提案資料を読み上げる」ためではなく、「相手と同じ画面を見ながら対話する」ために使ってください。途中で「この数字について、御社ではどのような状況ですか?」と質問を挟むことで、一方通行のプレゼンテーションから双方向の会話に変わります。

沈黙を恐れない

オンライン商談では、沈黙が不安になりがちです。通信トラブルかと思って「聞こえていますか?」と確認してしまう。しかし、意図的な沈黙は対面以上に効果的です。

価格を提示した後、あるいは重要な質問をした後は、3〜5秒の沈黙を意図的に作ってください。相手が考える時間を与えることで、より深い回答が得られます。

フォローアップは商談後24時間以内

オンライン商談の後、フォローアップメールを24時間以内に送ってください。メールには、商談のサマリー(議論した内容と合意事項)、共有した資料のリンク、次のステップ(次回打ち合わせの日程候補など)を含めます。

HubSpotの調査によると、商談後24時間以内のフォローアップは、48時間後のフォローアップと比べて返信率が3倍高いというデータがあります。

まとめ

まずは来週のオンライン商談で、冒頭の30秒を「相手の課題の言語化」から始めてみてください。その1つの変化だけで、商談の空気が変わることを実感できるはずです。